うつのパパでもいいですか?

うつ病の夫との生活と子育て

休職決定 休むための手続きの流れ

うつ病で休職したいと上司に報告すると、上司は社内の健康管理部に連携するとのこと。そこで保健師の面談を受け、産業医の指示にしたがって休職が決定するといわれました。

 

有給休暇なら上司の許可があればさくっと休めるものの、長期間の休職となるとそうはいきません。休職に入るまでの道のりは、心身が弱った夫にとって、最後の壁になりました。

上司に休職の意思を伝えてから数十分後、会社の保健師さんから電話がかかってきました。

 

正式に休職に入るには、決まった流れにそって手続きが必要とのこと。夫の会社の場合には、次のようなものでした。

(1)保健師の面談を受ける

(2)産業医の面談を受け、休職を要することの判断、会社に対して従業員を休ませることを命ずる指示書をもらう

(3)主治医の診断書をもらい、会社に提出する

(4)人事部が休職を正式に決定する

 

ひとつずつ、詳細を振り返ります。

 

(1)保健師の面談を受ける

まず、社内にいる保健師さんの面談を受けます。保健師さんは現在の体調をヒアリングし、本人の意思(いつから、どれくらい休みたいかなど)を確認します。

 

また、会社の休職制度がどのようなものかも説明してくれます。はじめに残っている有給休暇を消化し、その後に、休職制度を利用します。復帰した後に風邪などで想定外に休むことを考慮して、有給休暇を数日分残してから休職制度の休みに入るなど、細かなことまで教えてくれます。

 

通常は社内の面談室で直接会って話をするようですが、現在はコロナ禍でお互いに在宅勤務をしていたため、オンラインで面談が行われました。

(2)産業医の面談を受ける

休職に入るための実質的な決定権を持っているのが産業医です。保健師さんとの面談で話した内容があらかじめ引き継がれているので、産業医との面談はごく形式的であっさりしていました。保健師さんの面談が30分ほどだったのに対して、10分程度で終わったようです。

 

しかし医師には決定権があるのが大きな違いです。保健師さんの面談ではヒアリングはしてもらえますが、じゃあ本当に休んでいいのか?に対して、YesともNoとも答えてはもらえません。

 

また産業医の判断で、従業員本人の意思が覆されることもあります。夫の場合も、予定していた転勤を休職中は延期して、復帰後に転勤したいと本人は申し出ていましたが、産業医の判断でいったん白紙にすることになりました。いわゆるドクターストップです。

 

産業医面談も、コロナ禍のためオンラインで行われました。

(3)主治医の診断書をもらう

休職するには、必ず主治医の診断書が必要です。産業医の指示書と、主治医の診断書がセットになって、休職が認められます。

 

夫の会社では、産業医が発行した指示書をもって主治医のところに持って行き、そこに主治医の署名ももらう必要がありました。

 

このため、面談はオンラインで自宅から受けることができましたが、書類をもらいに会社に行き、その書類を持って主治医のいるクリニックに行き、主治医の署名と診断書をもってまた会社に行くという手間がかかりました。

 

平時よりはだいぶ簡略化されているとはいえ、夫にはしんどい移動だったようです。

(4)人事部が休職を正式に決定する

ここまでのプロセスを経て、ついに休職が正式決定します。夫の場合は面談の予約をすぐに取れたため手続きを1日で済ませ、翌日には休職の許可を得ましたが、なんだか長い一日に感じられました。

 

休職の開始は、手続きをしてから1週間後に決まりました。

 

実際に休職期間に入る前には有給休暇を消化したので、休職が決まるまでも会社にはほとんど行きませんでした。でも、有給の残日数が減っていくのはそわそわした気持ちにもなります。有給とは別に休職期間をもらえると決まると、かなり気が楽になったようです。