抗うつ薬が劇的に効いた話
休職に入った途端、それまで堰き止めていた濁流が一気に流れ出したように、
一気に症状が重くなっていった夫。
それが、抗うつ薬を飲み始めるとみるみるうちに回復していきました。
飲んだ初日は特に大きな変化はなく、
「本当にきくのかね?」
「こんなんで大丈夫なのかな?」
などと言っていましたが、
3日くらいたったころ、気がつくと生き生きしてきました。
起き上がれなかった午前中から起き上がって家事をしたり、
散歩に出かけたりするようになりました。
歩くときにはよぼよぼとしか進めなかったのが、
歩幅が大きくなり、さっさと歩けるようになりました。
ご飯も少しずつ食べられるようになり、
お昼にお弁当を1つ完食できるようになりました。
空っぽになったお弁当箱を前に、
「よかったね!」
と夫婦で久々ににっこり笑い合いました。
ごはんをおいしく食べられるのが、こんなにも幸せなことなのか。
こんな小さな喜びが、限りない幸せに感じられるなんて。
あたりまえな日常のありがたさに目を向けられるようになったことを思うと、
うつになったのも悪くはなかったのかもしれません。