休職すると決めてからがしんどい
一大決心をして、上司に休職することを申し出た夫。人事部に連携されるや否や、健康管理部から手続き関連の連絡が立て続けにきて、言われるがままに面談や必要書類の手続きを進めることになりました。また、仕事の引き継ぎもせねばなりません。そうすると、実際に休めるまでにはもう少しかかりそう。申し出てから休むまでの時間は、夫にとっても、そばで見ている私にとってもつらい時間でした。
有給をとるのはウェブ上での申請が可能なものの、休職となるとさまざまな書類が必要です。また、長い時間、席を空けることになると現場の同僚や上司に引き継がなければならないことも膨大です。ようやく休めると思っても、休むために新たにしなければならない仕事、手続きの作業は、疲れ切った夫にはかなり応えました。
休みに入るまでの数日間、うつの症状は一気に加速しました。
朝、起き上がれるまでにかかる時間は3倍くらいになり、出かけるギリギリの時間まで布団から出られなくなりました。
目は力がなくなり、うつろに空を眺めるだけ。
歩いていても、しょんぼりとうつむいている。
エレベーターに乗る間などのほんのちょっとの待ち時間も立っていられず、
壁により掛かり、
目をつぶって天を仰いでぐったりしている。
とにかく、つらそうでした。
本当は出社する予定だったけれど、あまりにしんどくて朝になってから在宅勤務に切替えたこともありました。
「会社行った方がいいかな・・・・・・」
つぶやく声は弱々しいものでしたが、怒濤のごとく迷いと混乱と葛藤が渦巻いている頭の中の音が聞こえてくるようでした。
「絶対に行かなきゃ進まないことじゃなければ、在宅勤務でいいんじゃない?」
妻の立場からはそう言うしかありませんでした。
本当は、
「そんなことどうでもいいからとにかく休みなよ」
と言いたかったけれど。
「あと3日か・・・・・・」
「あと2日もある・・・・・・」
いつもならあっという間に過ぎていく数日間が、とてもとても長く感じられました。